子供がやれば天才に、お年寄りならボケ防止!百ます計算の効果とは
子供の頃に一度はやったことがある方も多いであろう、有名な「百ます計算」。
計算を繰り返し、百ます分行っていくだけの単純なものですが
この「百ます計算」には
これから勉強を始める子供にも、老人のポケ防止にも様々な効果があります。
子供に期待できる効果
特別教育熱心な親御さんではなくても、百ます計算だけは取り組んでいるというケースも多いです。
私も小学生の頃、登校前の10分ほどで百ます計算に取り組んでいた記憶があります。
これから勉強を始めようというお子さんにはぴったりの勉強法です。
勉強の基礎練習
低学年から高学年に上がっていくにつれて、複雑な問題が増えていきますが
計算能力はそれらを解く基礎として絶対に必要です。
また、低学年のうちから計算が早くできると、自分の強みとして自信を持つことができ
その後の勉強に対するモチベーションにいい影響をもたらします。
勉強する習慣が身につく
百ますを一つ解くのに、慣れないうちは長くても10分
計算が早い子なら1分もかからずに解ききれたりもします。
かかる時間が短いので、宿題をやる前や登校前などにやるようにすれば
決まった時間に勉強に取り組む習慣がつきやすいです。
やりすぎは禁物
計算の基礎を作っていく目的には適した勉強法ですが
高学年になっても百ます計算ばかり取り組んでいると、問題を解くスピードばかり気にして思考力が育ちません。
思考力が育たないと問題を読めず、パターンを覚えて数字だけ見て計算するようになってしまいます。
そしてより複雑な問題にあたった時、解けずに苦しい思いをすることになります。
なので、計算力がついてきた段階で百ます計算はやめて、
より思考力を高められる勉強法に切り替えたほうがいいでしょう。
お年寄りに期待できる効果
年を重ねていくにつれ、脳の老化による認知障害はどうしても避けられないものです。
しかし、脳を積極的に使い、活性化することで衰えにくくなります。
認知症診断の際に用いられるテストに「長谷川式認知症スケール」というものがあり、
その中に「百ます計算」と似た問題が出題されるのです。
長谷川式認知症スケールとは
長谷川式認知症スケールとは、精神科医の長谷川和夫先生によって開発された認知症診断のテストです。
- 自分の年齢
- 今日の日付
- 知っている野菜の名前をできるだけ答える
など簡単な質問に答えてもらい、結果を点数にします。
この問題の中に、このようなものがあります。
- 100から7を順番に引いてください
これが百ます計算の仕組みと似ていることから、百ます計算が出来れば認知症の予防につながると考えることができます。
認知症の進行を抑える
計算力を司っているのは脳の前頭葉という部分です。
前頭葉には計算力の他に、ものや自分の状態を把握する判断力やなにかをやり遂げる遂行力なども担っています。
前頭葉は老化によって衰える頻度が高いことが知られており、
計算をすることで前頭葉を活性化することで認知症の進行を食い止めることが出来そうです。
ただし、嫌がっているのに無理やり解かせるなどすると
ストレスで余計に認知症が進んでしまう可能性があるので
本人の気持ちに配慮しましょう。